2012年3月24日土曜日

色とりどりの糸がすき



メキシコはどんなところ?という質問に、「タコスがおいしい」とか「ビールが最高」とか「とにかく楽しい」とか、そんな返事をたくさん聞いていたけれど。
誰も教えてくれなかったこと、それは、手芸屋さんがたくさんある、という事実。

メキシコは手芸屋さん天国でした。
街中には、コーナーごとに(ほんとうに!)手芸屋さん。
あっちに布屋、こっちにリボン屋、そっちに毛糸屋。
ふとふりむくとスーパーぐらいの大きさの何でも売ってる手芸屋さん。
スーパーマーケットより手芸屋さんを見た方が多かったのでは?と思うほど。

手芸屋さんを私は素通りすることができないから、あっちへふらふら、こっちへふらふら。
バックパックは常にいっぱいで、新たな荷物を入れる余裕なんてなかったののでたくさんは買えなかったけれど、それでも、少しずつ毛糸を増やし、糸を増やし。編み物をしながら旅をしていました。




そして。
道を占領して編み物をするおばさまたちにも出会ったのです。
この方たち、みーんな編み物おばさま。くらくらしました。
何て国だ!メキシコは!!って。


すごく個人的な嗜好の記事ですが、読んでくださってありがとうございます。
少しずつ春が来ているのが、うれしい日々です。



2012年3月17日土曜日

周りのことばより


こちらは、タイ、チェンマイのコーヒー屋さん。
写真なんて撮るつもりはなかったのだけど、あまりにも、朝のひかりが澄んでいてぴかぴかでいいことありそうな空気の中だったから。



最近の私の周りのことばより。

「なにかおもしろいことしたいよね」
ほんとうに、そう思う。なにかおもしろいことをしたい。
人が集まって、少しずつ何かが変化していく、一人ではできないおもしろいことがしたい。

「フェアトレード」って言うけど、それも大事だけど、日本の伝統文化とか工芸とか、そういうことをしてる職人さんを守ることをどうして忘れちゃっているのだろう。外国に目を向けているうちに、ほんとうに残すべき日本のものがなくなっちゃうよね。
1年程まえ、友人とのおしゃべりの中より。

「やさしくね やさしくね やさしいことはつよいのよ」
ねむの木学園の美術館にかけてあった、宮城まり子さんのことば。

今読んでいる本より。
ひとは、世界を自分の見たいようにしか見ていないんだ、ということ。
わかっていたけれど、そんなこと。わかっていたけれど、改めて。

できるだけ、暮らしに矛盾のないように生きていきたい。
できるだけ、行動と気持ちに矛盾がないように生きていきたい。
これは私が最近つよく思っていること。





2012年3月14日水曜日

1年経って



1年前の数日前に大きな地震が起きて、その翌日、私は日本に帰って来ました。

今まであまり帰国の理由を書いてこなかったけれど、帰国のきっかけは、昨年2月に祖母が他界したことでした。

そのまま南米に下るか、中米でスペイン語をするか、決めかねていたとき。
帰りたいのか、帰りたくないのか、実は何がしたいのか、自分でもよくわからなかったとき。
家族から、祖母が他界したというメールが届きました。
そのときに、帰ることをはっきりと決めて、帰って来ました。
 
そのとき思ったのは、私は大切な人をなくす覚悟が全くできていない、ということ。
あのときああしておけば、と思うことだらけで、急に人をなくしてしまったら、ものすごく困ってしまったから。

そんな覚悟を持ち続けていることも難しいだろうけれど、でも、もっと、
ひとに気持ちを伝えておかなければ、と思ったのです。
会えてうれしい、とか、すき、とか、周りの大切なひとにきちんと愛情を。
少しでも、そんな後悔をしなくてもいいように。

そうは思って帰国したけれど、結局は同じことを反省することの多い1年でした。
まだまだ未熟者だし子どもだし、何も変わっていない自分に反省点は多々あるのですが。


去年地震が起こったのは東北だったけれど、それは東京だったかもしれないし、家族や古くからの友人が住んでいるところだったかもしれないし、グアテマラだったかもしれません。
どこでもその可能性はあって、急に誰かを失う可能性はいつだってあるということを忘れずにいなければいけないな、と思います。



2012年3月8日木曜日

ごはんをつくること


カレールーがなくてもカレースパイスでカレーが作れるようになって、
「もと」がなくても麻婆豆腐が作れるようになって。
そんなことを当然としてやっているひとも世の中にはたくさんいるのでしょうが、
以前の私はできなかったこと。試してみようとも思わなかったこと。

辛口の料理人の友人に作ったごはんをほめられて。
炊飯器がなくても生きていける、という自信がついて。
相変わらず大ざっぱに料理をしているけれど、でも、真剣にごはんを作ります。

食べるものってほんとうに大事だと思います。
食育が、とかオーガニックが、とか言うつもりも全くないけれど、
でも、自分が食べたいものを真剣に作る、ということが、
いちばん自分を元気にするような気がしてならないのです。

料理が上手なわけでも、手際がいいわけでも、千切りがきちんとできるわけでもないけれど。
でも、ごはんを作ること、好きです。台所に立つことが好きです。
ひとにごはんを作ってもらうことも好きだけど。


ごはんをつくるときにいつも頭にあることば。


そうしなければいけないというんじゃない。
そうときまっているわけじゃない。
掟じゃなくて、味は知恵だ。
こうしたほうがずっといい、それだけだ。

長田 弘  『食卓一期一会』


2012年3月7日水曜日

あっちこっち。ふわふわ。そわそわ。


友人の結婚式でいただいたお花。遠いところから持って帰って来たけれど、まだまだ元気。
結婚式のお花って、なんだかすごく、「結婚式っぽい」色合いをしてます。
幸せな空気をたくさん含んだお花。


旅先で出会ったひとが急にやってきて居候していったり、東に行ったり、西に行ったり。
半年分ぐらいのイベントがぎゅーっと10日ほどに押し込まれたような、慌ただしく、落ち着かない日々が終わりました。

最近は、気持ちも体も全く落ち着いていません。ふわふわ。そわそわ。
もっとどっしりと生きていかなくちゃいけなのに。迷って、迷って。困った困った。
「なるようになる」って思って生きてきたけれど、ほんとうに、「なるようになる」のかな、って思います。あとになって言えることだから。「なるようになる」とか「道はきちんと開けるよ」だなんて。